ペレットをエネルギーとして利用する意味は
石油等化石燃料を使うことは温室効果ガスCO2を多く排出して地球環境の悪化の原因になり、自然災害を含めた人的被害や経済損失の大きさも問題になっています。
化石燃料は経済活動や投機資金などで価格の変動を受けやすく安定した価格で利用することが難しい資源と言えます。
ペレットは、国内各地域にある森林を利用して再生可能な地球環境に負荷の少ない木材を原料としています。
有害物質を出さず再生可能な自然資源として長期間安定した価格で利用することができ環境循環社会に必要なエネルギーといえます。
木質ペレットとは
雑木や間伐材をオガ粉状に粉砕後、水分調整(含水率20~10%)で乾燥させ約70MPaで圧縮をして直径6~8mmほどの穴から押し出します。オガ粉は圧縮熱により温度が上がると木に含まれるリグニンという物質が凝固剤の役割となり再び冷えて固まるとそのままの形を保ち固形成形化したものがペレットとなります。
現在市場に流通しているペレットは原料が松系を主体とした杉・ヒノキ・唐松などが多く原料として多くの植物が利用できる利点があります。
ペレット形状
直径6~8mm
長さ10~25mm
熱量は4,300~4700kcal/h(灯油のおおよそ1/2 の熱量に相当)
木質ペレットは3種類に分けられる
【 ホワイト 】:樹皮を除いた芯材を原料としたもの(高熱量)
燃焼灰は少ない
【 全 木 】 :樹皮と芯材を一緒に混合したもの(中熱量)
燃焼灰は中程度
【 バ ー ク 】:樹皮だけを原料としたもの(小熱量)
燃焼灰が多い
灯油、木質ペレット、木チップの価格比較
比較基準
灯油使用量 100L/日消費
灯油使用量 2500L/月消費
灯油使用量 30000L/年消費
使用 熱量 8,500Kcalx100L=850,000Kcal
灯油
135¥/Lx100L=13,500¥/日
13,500¥/日x25日=327,500\/月
327,500\/月x12ヶ月=4,050,000 \/年間 灯油 1.0
木質ペレット 4,400kcal/㎏ 45\/㎏
850,000kcal÷4,400kcal= 193㎏/日消費
193㎏/日x45\=8,685¥/日
8,685¥/日x25日=217,125\/月
217,125\/月x12ヶ月=2,605,500\/年間 ペレット 0.643
※58トン/年 灯油との差額-144万
木質チップ 4,000kcal/㎏ 30\/㎏
850,000kcal÷4,000kcal=212㎏/日消費
212㎏/日x30\=6,360¥/日
6,360¥/日x25日=159,000\/月
159,000\/月x12ヶ月=1,908,000\/年間 チップ 0.488
※64トン/年 灯油との差額-214万
*各燃料は配達経費含めての単価
*チップは自前で調達の場合は15\~20\/㎏です。 灯油との差額約300万
株式会社 ECOテック 2008/7月データ
暖房能力と燃料費の比較
部屋の広さによる暖房能力の違い
◎ 9.9㎡(6畳)の部屋を1時間暖めるには2,000kcal/hが必要です
灯油27円
ペレット22.85円
◎ 16.5㎡(10畳)の部屋を1時間暖めるには3,333kcal/hが必要です
灯油45.7円
ペレット38円
※kcalは発熱量の意味です。
1時間当たりの燃料費
灯油ストーブの場合
9.9㎡(6畳)で27円/h、16.5㎡(10畳)では45.7円/h
(2008.7現在灯油店頭価格は1リットル120円、18リットル2,160円)
ペレットストーブの場合
9.9㎡(6畳)で23円/h、16.5㎡(10畳)では38円/h
(2008.7現在ペレット店頭価格は1kg50円10kg500円)
灯油消費量をA L/hとすると、完全燃焼による発熱量は
A × 8400で8400A kcal/h (8400/860A=9.77A kw)
燃焼効率 ηをかけたのが、暖房出力となります。
暖房出力〔kw〕=9.77 ×η× A